介護施設や老人ホームにおいて、空調や非常用発電機などの設備用基礎は、安全で快適な生活環境の維持に不可欠です。本記事では、介護施設における設備用基礎の施工事例や、入居者に配慮した工事の注意点を解説します。

新潟市秋葉区で行われた、空冷ヒートポンプチラーの設置工事事例です。更新時期を迎えた空調用熱源設備について、既設の吸収式冷温水発生機2台を廃止し、空冷ヒートポンプチラー4台を設置しました。設備を安定して設置するための基礎を整備するとともに、ガス式から電気式への熱源転換に伴い、既設キュービクルの改造も実施しています。

介護施設にて、LPガス非常用発電機の設置に伴う設備用基礎工事が行われました。発電機を安定して設置できるよう設置場所に基礎を整備し、あわせてガス配管や電気工事も実施しています。既存施設での工事となるため、施設の運営や利用者への影響に配慮しながら、段階的に施工が進められました。
介護施設で空調や非常用発電機を新設・更新する際は、設置場所の条件に合わせた「基礎」の検討が重要です。特に屋上への設置では、基礎と機器の総重量に耐えるスラブ強度や、防水層を傷めない施工等の配慮が欠かせません。また、稼働中の改修工事では搬入経路や作業時間の制限も生じます。そのため、湿式・乾式といった工法や素材を十分に比較し、建物や施工条件に最も適した設備用基礎を選択することが大切です。
屋上・屋外・路上など、設置場所が変われば基礎に求められる条件も変わります。
設置場所に合った基礎を選ぶことが、安全で長持ちする設備づくりの第一歩です。
本サイトでは、湿式・乾式の違いや主要メーカーの特徴を踏まえ、設置環境別におすすめの設備用基礎を分かりやすく紹介します。
介護施設で工事を行う際、とくに気をつけたいのが入居者に対する騒音や振動への配慮です。ご高齢の方は環境の変化に敏感であり、大きな音や継続的な揺れは心身の負担になる可能性があります。そのため、設備用基礎の施工にあたっては、できる限り周囲へ影響を与えない工法を選ぶことが望まれるでしょう。現場でのコンクリート打設や型枠組みが必要な湿式基礎は、どうしても作業音が発生しやすくなります。状況に応じて、あらかじめ工場で成形された基礎ブロックを設置するだけのプレキャスト基礎や、組み立て式の鋼製基礎を取り入れることを検討してみてください。静かでスピーディーな施工を心がけることが、施設内の穏やかな環境を維持するための重要なポイントといえます。
施設内の通路付近や庭先など、屋外に設備用基礎を配置する場合、バリアフリーを意識した設計が不可欠です。介護施設や老人ホームでは、日常的に車椅子や歩行器を利用する方が多く生活しています。そのため、設備本体や基礎部分が通行の妨げにならないよう、十分な通路幅や転回スペースを確保しなければなりません。また、基礎周りに段差が生じると、つまずいて転倒する事故の原因になりかねません。配管や配線が露出しないように工夫したり、周囲との高低差をなくすフラットな納まりにしたりと、入居者が安全に移動できる環境を整える配慮が求められます。施工前の段階から、実際の利用者の動線をしっかりとシミュレーションしておくことが大切です。
要介護者が集まる施設において、地震や台風といった自然災害に対する備えは極めて重要です。とくに空調や給水ポンプ、非常用電源などの設備は、非常時における入居者の命と健康に直結する役割を持っています。これらの設備を支える基礎には、強い揺れや強風にあおられても機器が転倒・移動しないような、優れた耐震性が求められます。適切な深さまでアンカーボルトを埋め込み、設備をしっかりと固定する施工基準を遵守することが基本となります。さらに、屋外や屋上に設置する場合は、雨水によるサビや劣化を防ぐための防食処理、あるいは防水層を傷めないような工夫を取り入れるなど、長期的な耐久性を確保する視点も欠かせません。
非常用電源として設置されるキュービクルも、施設の安全な運用に欠かせない重要な設備です。キュービクルは非常に重量があり、地震時の転倒を防ぐ固定方法や、電源ケーブルを通す配管スペース、雨水対策なども事前に計画しておく必要があります。設置場所に応じた基礎構造や施工方法をあわせて検討しましょう。
介護施設や老人ホームでの設備用基礎工事は、単に機械を載せる台を作るだけではなく、入居者の平穏な暮らしや災害時の安全を守る大切な役割を担っています。騒音や振動を抑えられる工法の採用をはじめ、バリアフリー動線に配慮した安全な配置計画など、施設特有の条件に合わせた細やかな対応が欠かせません。稼働中の施設に負担をかけずに設備を更新するには、事前のリサーチと工法の選定が鍵となります。
施設の安定稼働と利用者の安心を両立するためにも、現場の環境に適した基礎工事の方法を専門業者と相談しながら、慎重に比較検討していくことをおすすめします。


