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防水対策

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屋上や床スラブに機器を据える際、見落としがちなのが「基礎と防水の取り合い」です。アンカー孔や立ち上がりから回った水は下階浸水や設備停止、防水保証の失効まで招く可能性があります。

本記事では、基礎防水で行うことや必要性、防水対策方法などをまとめました。

基礎防水工事で行うこと

屋上や床スラブ上に新設する設備基礎では、防水層と基礎の取り合いを処理し、雨水や清掃水が基礎端末や目地から回らないようにします

仕様上は採用する防水材に応じてプライマー、塗膜やシート、保護層の連続性を確保し、立ち上がり部は所定の高さまで一体連続で立ち上げるのが基本です。

アンカーボルト周りや基礎立ち上がりの目地・打継ぎには止水処理を行い、防水機能の連続性を確保するとともに保証条件を満たせるよう配慮します。

設備更新時に再施工しやすいように、基礎の立ち上がり部やアンカー頭部をシーリング材や金属カバーで保護することも大切です。再防水や機器交換の際に既存防水を傷めずに作業できるようにしておくと良いでしょう。

なぜ基礎防水が必要なのか

防水処理を怠ると、アンカー孔や目地から雨水が侵入し、漏水や設備停止など建物運用に支障をきたします。特に機械室では浸水が配電盤へ波及し、重大な障害を招くリスクも。防水層の破損や端末の劣化を放置すれば、下階浸水や仕上げ汚損にもつながります。

また、防水仕様が保証条件を満たさないと補償が失効し、修繕費が自己負担となる場合もあります。将来の更新性や保証維持まで見据え、設計段階から適切な防水処理を施すことが重要です。

防水対策方法

基礎防水の代表的な工法

使用される塗料の種類と特徴

種類 特徴
ウレタン系
シーリング材
柔軟性と接着性のバランスがよく、多くの防水層と相性が良い
塗装性も確保しやすく、立ち上がりや端末の止水に汎用的
エポキシ系
シーリング材
硬化後の強度・接着力が高く、アンカー部や、動きの小さい非伸縮部の充てんに適している
変成
シリコン系
耐候性・耐汚染性が高く、屋外での長期使用に有効
非ブリードタイプを選べば仕上げ汚染も抑えやすい
 

設備基礎で注意すべき防水ポイント

アンカー周りの止水処理

設備基礎の漏水リスクが高いのはアンカー周りです。アンカーボルトを打ち込む際に防水層を貫通すると、孔縁やねじ部から水が内部へ回りやすくなります。

アンカー孔の穿孔位置と深さ、清掃・乾燥、プライマー、適合シーリング材の充てん、専用パッキンやキャップの併用といった工程を省略せず、二重三重の止水ラインを設けることが重要です。

防水保証の有無

設備用基礎を設置したことで既存の防水保証が失効してしまうケースは少なくありません。保証条件には、規格適合材の使用、目地設計・施工精度、施工記録、適切な乾燥・養生、付帯条件の遵守が含まれ、条件不履行は免責と明記されています。

保証の有無を確認せずに工事を進めると、万一漏水した場合に修繕費が全額自己負担になるリスクがあるため、注意しましょう。

工事前に既存保証の対象範囲・継続条件を確認し、防水保証を継続できる工法やメーカーを選ぶことが、安心につながります。

設備更新時の再施工性

防水性を考慮しない基礎を採用すると、更新時に既存基礎の撤去や大規模な防水改修が必要となり、工期・コストの両面で負担が増えてしまいます。再施工しやすい乾式基礎や、設備を外さずに防水改修できる構造を選ぶと良いでしょう。

例えば、立ち上がり端末をカバー材で保護し、アンカー頭を露出させない納まりを標準化すれば、既存防水を傷めずに補修・更新がしやすくなるのがメリットです。乾式保護・カバーの技術指針は端末の耐候・耐久性向上に有効で、再防水時の作業性も高めます。

防水に配慮した乾式基礎という選択肢

湿式に比べ、乾式基礎は打設・養生を要さず雨染みのリスクが小さい上、所定の固定位置を保護コンクリート側や外周に逃がす納まりを取りやすいため、防水層を貫通しない設計が可能です。

乾式基礎を採用しても、防水保証は自動付与されません。防水工事は公共仕様・JASS 8の材料・工程に整合させ、端末や貫通部は保証条件を満たすように施工管理・記録化を徹底しましょう。防水保証付き施工と組み合わせることで、防水層の非貫通という設計上のメリットに、保証面の安心を重ねられます。

防水と基礎を両立させる
設計・施工のポイント

設備用基礎は、防水との取り合いを軽視すると、アンカー部からの浸水や端末劣化により漏水リスクが高まり、場合によっては防水保証の失効にもつながります。公共仕様・JASS 8に沿った材料・工程管理と、取り合い部の適切な止水・保護が欠かせません。

特にアンカー止水、保証維持、更新時の再施工性を意識し、乾式基礎防水保証の条件を満たす施工システムを組み合わせることで、長期的な安全性とライフサイクルコスト低減が期待できるでしょう。

設置場所にあった
基礎選びを

屋上・屋外・路上など、設置場所が変われば基礎に求められる条件も変わります。 設置場所に合った基礎を選ぶことが、安全で長持ちする設備づくりの第一歩です。
本サイトでは、湿式・乾式の違いや主要メーカーの特徴を踏まえ、設置環境別におすすめの設備用基礎を分かりやすく紹介します。

設置場所別のおすすめ
「設備用基礎メーカー」3選
屋上
太陽光パネル・キュービクル
などの基礎を設置するなら
ベルテック
ベルテック公式HP
引用元:ベルテック公式HP
(https://vertec.biz/)
乾式基礎
(鋼製)
ベルテックの強み
  • 屋根の防水を熟知した設計で、既存防水層との干渉を最小化。外アンカー型・内アンカー型の専用止水処理により改修案件でもメーカー検査合格の際は漏水リスクを低減。「検査防水保証システム」により最大5年間の防水保証がある。
  • 日本建築センターの評定(BCJ認定)を受けた、鋼製基礎「ベルベース」を開発・提供。新築・既築のどちらにも対応し、アンカーボルトで固定するだけと設置が簡単で、最短1日での施工も可能。
室外
空調設備・電設配管
などの基礎を設置するなら
竹原電設
竹原電設公式HP
引用元:竹原電設公式HP
(https://www.takehara-baseman.co.jp/)
乾式基礎
(プレキャスト)
竹原電設の強み
  • 電設・空調現場のニーズに即した供給体制を整え、 用途別に選べる規格品「ベースマン」の豊富なラインナップと在庫対応で短納期に対応。電設資材ルートを通じ、改修・更新工事など各種現場での採用実績がある※2
  • 人力搬入が可能な軽量ブロックで構成され、重機の進入が難しい狭小現場でも容易に設置できる。取り回しが良く、限られたスペースでも効率的な施工を実現。
路上
ガードレール・防護柵
などの基礎を設置するなら
坂内セメント工業所
坂内セメント工業所公式HP
引用元:坂内セメント工業所公式HP
(https://www.bannai-cement.co.jp/)
湿式基礎・
(現場打ち)

乾式基礎
(プレキャスト)
坂内セメント工業所の強み
  • 交差点用・路肩用など多様な製品ラインナップを持ち、直線・曲線・勾配といった現場条件に柔軟に対応。施工現場ごとの制約(地下埋設物・根入不足・騒音規制など)に合わせて基礎を選定できる。
  • プレキャスト連続基礎の技術を自社製品群に展開し、夜間工事や騒音規制下など施工条件の厳しい現場にも対応可能である。 現場打ち・プレキャストの両工法を扱い、現場に適切な基礎方式を提案。
(※1)参照元:ベルテック公式HP(https://vertec.biz/
(※2)参照元:竹原電設公式HP(https://www.takehara-baseman.co.jp/battery/index.html
設置場所別
設備用基礎3選