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設備基礎(機械基礎)の種類を知ろう

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空調機・ポンプ・キュービクルなどを安全かつ確実に据え付けるには、機器が載る「設備基礎(機械基礎)」の選定が重要です。

本記事では、湿式コンクリート基礎・乾式基礎・鋼製基礎・PCa基礎・FRP基礎の特徴と、設備基礎に付随する支持構造の種類を解説します。

湿式コンクリート基礎

セメント・水・細骨材(砂)・粗骨材(砂利)を現場で混ぜてコンクリートを作り、型枠内に打設して硬化・一体化させる工法です。施工には職人の確保が必要で、天候にも左右されやすく、コンクリートが十分に硬化するまでの養生期間を要するため、工期は比較的長くなるのが特徴。

現場で一体的に構築されるため、質量と剛性を確保しやすく、振動や荷重に対して優れた耐久性を持ちあわせています。

乾式基礎

工場で製造された鋼材や合成樹脂などの既製部材を、現場でボルトなどを用いて組み立て・据え付ける工法です。水を使用した打設や養生を必要としないため、天候の影響を受けにくく、安定した品質で短期間の施工が可能。

職人の熟練度に左右されにくく、均一な仕上がりを実現できます。

鋼製基礎

乾式基礎の一種で、コンクリートを流し込む湿式工法とは異なり、現場での水やセメントをほとんど使わず、工場で製作された鋼材製の架台(フレーム)を設置することで基礎とします。これにより、工期の短縮や軽量化が図れます。

PCa基礎

PCa基礎(プレキャスト)とは、その名のとおり工場であらかじめ成形(precast)されたコンクリート部材を使用し、現場では据え付けや接合、レベル調整などの最小限の作業で施工を完了させる工法です。

一般的な現場打ち工法とは異なり、型枠の組立てや配筋、コンクリート打設、養生といった工程の多くを工場側に集約できるため、現場作業の負担を大幅に軽減できます。

FRP基礎

FRP(Fiber Reinforced Plastics)は、樹脂にガラス繊維や炭素繊維などを組み合わせて、強度や耐久性などの機械的特性を向上させた複合材料の総称です。

FRP基礎は、FRPを主材として成形された据付用の基礎ブロックや架台・土台を指します。

設備基礎に付随する
支持構造の種類

鉄骨架台

SS400等の一般構造用鋼材で構成されている架台です。重量機器や大スパン支持に適した支持構造で、高い強度・剛性と加工性、コスト面のバランスに優れています。

切断・孔あけ・溶接・ボルト接合で自由度の高い形状が実現でき、機器交換時のレイアウト変更にも追従しやすい点が強み。

比重が大きく自重が増えるため、屋上では荷重制限や揚重計画に留意する必要があります。腐食環境では溶融亜鉛めっきや重防食塗装などの表面処理、止水・絶縁ガスケットなど異種金属接触腐食対策が欠かせません。

アルミ架台

軽量で耐食性に優れ、屋上や上階の荷重制限が厳しい現場、塩害地域での採用に適しています。自重が小さいため搬入・据付の負担が少なく、押出材の活用で複雑断面の部材設計や現場での微調整が行いやすいのもメリットです。

軽量・高耐食という特性を生かしつつ、基礎方式と合成効果を検討することで、総合的な軽量・短工期化を図れます。

ステンレス架台

SUS304やSUS316などを用いている架台です。優れた耐食性と清浄性から、食品・医薬品工場など衛生性が求められる環境や、屋外・海浜・薬液飛散の可能性があるプラントで真価を発揮します。

ステンレスは鉄に比べて錆びにくい反面、材料そのものが高価であり、硬くて加工が難しいため、切断・溶接などの手間賃(加工費)も高くなります。安いステンレス材を使ったり、溶接後の仕上げ処理を省略したりすると数年で錆びてしまい、修理や作り直しによるコストがかかるため、注意が必要です。

コストと耐久性のバランスを見極め、湿式・乾式・PCa・FRP・鋼製基礎各基礎と取り合う固定ディテールを所掌範囲で標準化しておくと、更新時の品質ばらつきを抑えられます。

設備用基礎ごとの特徴と
活用シーン一覧表

項目 特徴 主な活用シーン
湿式コンクリート基礎 現場打ちでコンクリートを打設する基礎で、強度と耐久性が高いです。養生期間と天候の影響、自重増、上階・屋上での構造検討の負担がデメリット。 ■新築時の屋上・機械室
■更新時でも騒音・粉じん許容度が高い現場
■基礎重量での安定が必要な屋外据付
乾式基礎 工場製作の鋼製など既製基礎を用い、短工期・少騒音・少粉じんで既存建物にも適用しやすく、防水層を傷めない取り付けに配慮した製品もあります。基礎の質量が小さく、防錆設計や防振併用が要点です。 ■屋上改修
■夜間工事
■短い停止時間での更新
■荷重制限の厳しい上階
■計画自由度よりもスピードを優先する案件
鋼製基礎 乾式基礎の一種で、コンクリートを流し込む湿式工法とは異なり、現場での水やセメントをほとんど使わず、工場で製作された鋼材製の架台(フレーム)を設置することで基礎とします。工期の短縮や軽量化が図れます。 ■屋上改修
■夜間工事
■短い停止時間での更新
■荷重制限の厳しい上階
■計画自由度よりもスピードを優先する案件
PCa基礎 PCaにより寸法・アンカー位置の品質を工場管理で確保しやすく、現場湿式工程の縮減で工期短縮・安定品質に寄与します。運搬・揚重や据付時の調整計画が必要です。 ■中大規模の基礎で精度とスピードを両立したい新築・更新
■現場条件が厳しく現場打ちが難しい案件
■ハーフPCaで現場と工場のメリットを両取りしたい場合
FRP基礎 軽量・高耐食・電気絶縁性により搬入が容易・工期短縮・防錆負担低減が図れます。クリープや耐火等の材料特性への配慮、アンカー部補強の設計が前提です。 ■海浜・薬液環境の屋外
■屋上での軽量化ニーズ
■受変電・通信設備周りでの絶縁性重視
■短時間据付を求める更新工事

本サイトでは、設置場所別におすすめの設備用基礎メーカーを紹介していますので、計画立案や更新工事の初期検討の参考にしてください。

設置場所別のおすすめ
「設備用基礎メーカー」3選
屋上
太陽光パネル・キュービクル
などの基礎を設置するなら
ベルテック
ベルテック公式HP
引用元:ベルテック公式HP
(https://vertec.biz/)
乾式基礎
(鋼製)
ベルテックの強み
  • 屋根の防水を熟知した設計で、既存防水層との干渉を最小化。外アンカー型・内アンカー型の専用止水処理により改修案件でもメーカー検査合格の際は漏水リスクを低減。「検査防水保証システム」により最大5年間の防水保証がある。
  • 日本建築センターの評定(BCJ認定)を受けた、鋼製基礎「ベルベース」を開発・提供。新築・既築のどちらにも対応し、アンカーボルトで固定するだけと設置が簡単で、最短1日での施工も可能。
室外
空調設備・電設配管
などの基礎を設置するなら
竹原電設
竹原電設公式HP
引用元:竹原電設公式HP
(https://www.takehara-baseman.co.jp/)
乾式基礎
(プレキャスト)
竹原電設の強み
  • 電設・空調現場のニーズに即した供給体制を整え、 用途別に選べる規格品「ベースマン」の豊富なラインナップと在庫対応で短納期に対応。電設資材ルートを通じ、改修・更新工事など各種現場での採用実績がある※2
  • 人力搬入が可能な軽量ブロックで構成され、重機の進入が難しい狭小現場でも容易に設置できる。取り回しが良く、限られたスペースでも効率的な施工を実現。
路上
ガードレール・防護柵
などの基礎を設置するなら
坂内セメント工業所
坂内セメント工業所公式HP
引用元:坂内セメント工業所公式HP
(https://www.bannai-cement.co.jp/)
湿式基礎・
(現場打ち)

乾式基礎
(プレキャスト)
坂内セメント工業所の強み
  • 交差点用・路肩用など多様な製品ラインナップを持ち、直線・曲線・勾配といった現場条件に柔軟に対応。施工現場ごとの制約(地下埋設物・根入不足・騒音規制など)に合わせて基礎を選定できる。
  • プレキャスト連続基礎の技術を自社製品群に展開し、夜間工事や騒音規制下など施工条件の厳しい現場にも対応可能である。 現場打ち・プレキャストの両工法を扱い、現場に適切な基礎方式を提案。
(※1)参照元:ベルテック公式HP(https://vertec.biz/
(※2)参照元:竹原電設公式HP(https://www.takehara-baseman.co.jp/battery/index.html
設置場所別
設備用基礎3選